銀行の金利が低い理由とおすすめの借り方とは

銀行の金利は低い、というのは多くの方が耳にしたことのある話です。では、どうして銀行の金利は低いのか? その理由と、銀行のお得な利用についてお伝えします。

銀行の金利は低いのか?

お金を借りよう! そう思った時、皆さんならどこからお金を借りることを考えますか?

銀行、消費者金融、国・・・国からお金を借りるというのは事業をされている方の発想だと思いますが、選択肢はそれほど多くはありませんよね。

しかし、では実際にどの消費者金融、どこの銀行からお金を借りようかと考えると、選択肢が余りにも多いことに気がつくことでしょう。

単純に消費者金融、銀行と言ってもその内実は様々です。似たような名前の商品もあれば、サービスの内容が全く異なるものだってあります。
(⇒カードローンを利用できる会社のご紹介

ただ、そうは言ってもある程度の傾向、特徴はあるものですよね。例えば、消費者金融は審査が甘い。銀行は金利が低い。

俗説のように感じているかもしれませんが、こういった情報はある程度正確です。実際に、多くの銀行はその他の貸金業者に比べると比較的金利が低く設定されています。

一例を上げてみると、ネット銀行である住信SBIネット銀行のカードローンは最低金利が1.99%となっています。一方、消費者金融で有名なアコムの最低金利は、3.0%です。

四捨五入すれば2%と5%ですから、その差は2倍以上。金利に関して、相当な開きがあることが分かります。

どうして銀行の金利は低いのか? これが気になる方のため、銀行が低金利のローンを提供できる理由をいくつかご説明いたします。

銀行の金利が低い理由

銀行の金利が低い理由というのは、そう多いものではありません。簡単に並べてみると、

  • 資金が豊富
  • 法的な制限の違い
  • 幅広い業務展開
  • 優良顧客を見つけやすい

以上の4つで大体説明できてしまいます。

お金を借りる、ローンを組む。どこの貸金業者を利用しても受けられるサービスに大きな違いがないため、どうしても似たようなものだと思ってしまいがちですが、銀行とそれ以外の貸金業者には大きな隔たりがあるのです。

資金が豊富

なんと言ってもこれは外せません。銀行にあって消費者金融にないもの。その一つが、資金力です。

銀行と言っても、地方銀行からメガバンク、信用金庫などなど色々と違いがある訳ですが、やはり、その他の貸金業者と比べると資金力、つまり持っているお金の量が違います。

消費者金融などは、どれだけ会社の規模が大きくても企業であることに変わりはありません。しかし銀行は、そうした企業に融資を行う側の存在なのです。

様々な金融商品を扱い、働いているのはお金のプロフェッショナルです。カードローンやキャッシングのために用意することのできる資金が多ければ、その分余裕をもってビジネスができます。

余裕があるということは、無理に高金利を設定し、短期間で利益を回収しなくても良いということです。

確かに高金利に設定すれば、その分利子の総額も増えますし、短期間での利益も上がります。(こちらもご参考に→低金利な銀行カードローンのデメリットは?

しかし、そうするとお金を借りようと思う人の数が減ってしまい、結局は利用者を減らすことに繋がるのです。

また、貸金業者にとって最も避けたいのが返済をしてくれない顧客の存在です。自己破産や夜逃げ等の手を打たれると、金利どころか貸しつけた元金さえ手元に戻ってこなくなります。

仮にこうしたトラブルが起こった時、資金力に余裕があればまた別の人への貸し付けで損失を補填できますが、資金に余裕がない場合は倒産なんてことにもなりかねません。

要するに、銀行は焦る必要がないからこそ低金利で堅実に利益を得る方針を取っている訳です。

法的な制限の違い

銀行と、その他の貸金業において違うもの。その最たるものが、法律です。実は、銀行と消費者金融は別の法律に基いて貸金業務を行っているのです。

消費者金融をはじめとする各種の貸金業者は、貸金業法という法律を基本にして貸し付けを行っています。一方、銀行が従うのは貸金業法ではなく、銀行法です。

両者の法律では、貸金業法の方が制限がより厳しくなっています。貸し付けを行う際の金利はどの範囲で設定して良いのかというものもそうですし、もっと分かりやすいもので言えば総量規制の存在もあります。

総量規制とは、原則的に年収の3分の1を越える金額の貸し付けを行ってはならないという法律です。多重債務者や自己破産、それに付随する問題が大きくなってきたことから生まれた規制ですが、総量規制は銀行には適用されません。

年収の3分の1という金額で全ての貸し付けが規制されてしまった場合、数百万円する自動車や、数千万円、時には億を越える金額になる住宅ローンを利用することができなくなってしまいます。

法律による制限の違いがあることから、銀行の方はより大きな金額を貸し付けることが可能となっています。上限額が大きくなれば、その分金利が低くても利益は出ます。

逆に、高金利にしすぎると返済が困難になってしまいますから、銀行は低金利での貸し付けを行っているのです。

幅広い業務展開

これはある意味豊富な資金力の部分と似通ってしまう部分もあるのですが、銀行とその他の貸金業者にはある違いがあります。

業務展開の幅広さ。言い換えるなら、収入を得る手段の数が違う、というものです。

実際は会社によって色々とやっている訳ですが、消費者金融というのはあくまで貸金業ですから、通常貸し付けを行い、返済と同時に手に入る金利を利益としています。

つまり、基本的には借り入れ以外に利益を手に入れる方法がないのです。利用者を増やす、金利を高めに設定してその分金利の収益を上げる以外に、利益を伸ばす方法がありません。

だからこそ貸し付けの回収には必死になりますし、総量規制もあってできるだけ大きな金額での融資は行わないようになっています。

ただ、銀行ならばその限りではありません。銀行が用意している各種のローンやキャッシングというのは、あくまで銀行の一業務に過ぎないのです。
(⇒銀行カードローン審査に通らない理由とは?

投資信託もあれば企業への融資もある、為替もある。となれば、貸金業以外にも利益を上げる方法があるのですから、資金難に陥りづらい。

これもまた、銀行にとっての余裕となります。銀行業というのはベンチャー企業のように博打を打って一発逆転的に売り上げを伸ばすのが苦手です。

明日にも無謀なチャレンジをして倒産してしまうかもしれない銀行に、預金を行う利用者はいないからです。低金利でも、返済年数が長期間でも、確実に利益が出れば良いのです。

優良顧客を見つけやすい

銀行業務の一つには、当然利用者の預金や投資信託といったものがあります。多くの会社員は給料の支払いを口座振込みにしているはずですし、クレジットカードの利用料金を引き落とすのも大抵銀行口座です。

預金の金額、利用状況など、膨大なデータを銀行は持っています。既にその銀行口座を長年使っている人から借り入れの申し込みがあった場合、より確実に返済能力を判断することができますよね。

それに、優良顧客になりそうな人に対して営業を行うことも可能です。何より、利用者が多く、歴史があり、資金力も豊富な銀行というのは社会的に見て信用の塊です。

総量規制以上の借り入れを希望する人や高い返済能力のある人など、潜在的、顕在的な優良顧客を数多く手に入れられる可能性を持っています。

優良な顧客を見つけやすいということは、その分無理をして誰かれ構わず貸し付けを行ったり、金利を上げて短期間での回収を狙わなくて良いということにもなるのです。

おすすめの借り方とは

銀行が低金利である理由、というよりも銀行は低金利でもやっていけるからこそ金利が低いのだ、という説明は以上です。

ここでは、銀行から借り入れを行うに当たって、おすすめの借り方がなにかあるのか? という疑問に答えていきましょう。

借りる時の金額で決める

銀行で借りるかどうか。確かに、単純に考えて金利が低い方が返済総額も低くなるため、その分お得に借り入れを利用することができます。

しかし、だからと言ってなんでもかんでも銀行で借りれば良いのかと言うと、そうでもないのです。

それは、銀行という低金利な貸金業者があるにも関わらず、銀行に比べて金利の高い消費者金融等がまだ現役で営業していることからも分かります。

大切なのは、その時その時で最も得するところから借りる、ということです。銀行にも得意不得意があり、消費者金融にもそれは同様です。

どうであれば銀行で借りた方が良いのか。その基準の一つが、借り入れを希望する金額なのです。

いくら借りたいのかによって、銀行で借りた方が良いのかがある程度変わります。分かりやすいところで言えば、借りたい金額が数百万円である、という場合は間違いなく銀行で借りた方が良いです。

というよりも、総量規制があるため消費者金融では余りに大きな金額を借りることができないからです。銀行系のカードローンには、最大1000万円までの借り入れが可能な商品もあります。

また、通常借入可能額が高ければ高い程、金利というのは低くなります。同じ銀行の同じカードローンを利用するのでも、10万円借りるより、1000万円借りる方が金利は低くなるのです。

金額が大きくなればなるほど、銀行から借り入れを行うメリットは増えていきます。

逆に、数万円、数十万円ならば消費者金融の方が良い場合もあります。消費者金融の中にはブラックでも借りれるというところ、即日融資、一定期間無利子で良いという期間を設けるところもあります。

借りたい金額にあわせて、上手に各社のキャンペーンや金利を比較すると良いでしょう。

属性で決める

一般に、借り入れを行う際には審査というものが行われます。お金を貸した後返済する能力があるかどうかを審査するのです。

そして、人によって審査の際に受ける評価が違います。収入の継続性、安定性が高い職業であり、かつ高収入で長く勤めている人は高い評価をされます。

こういった自身の属性を客観的に考えて、自分は高い属性を持っていると判断できる場合は少額の借り入れでも銀行を利用した方が得することがあります。

銀行は、低金利かつ高額な借り入れという好条件を用意していますし、無理にハードルを下げて利用者を増やすつもりもないため、基本的には属性の良い人に借りて欲しいと考えています。

だからこそ審査が厳し目になっており、借り入れの金額によっては年収の最低額を定めているのです。

そうした方策の一つに、高属性の人を優遇するためのプランが用意されている場合があります。

例えば、年収が一定額以上である場合、金利を一定の割合だけ低くする、といった具合です。

属性が良い人だからこそのメリットがあることを知っていれば、よりお得に銀行の借り入れを利用することができます。

ネットバンクも視野に入れよう

インターネットは、誕生してから圧倒的なスピードで皆さんの生活に浸透するまでになりました。今や、一切インターネットの恩恵を受けずに生活している人は、日本では少数派でしょう。

人よりも鹿の方が多いような山奥でも携帯電話の電波は立つくらいです。そんなインターネットの発展は、銀行にも大きな影響を与えています。

一般的な本店や支店といったものを持たない、いわゆるネット銀行の台頭です。ほとんどの操作はインターネット上で完結し、コンビニや銀行のATMを利用すれば利便性はその他の銀行と変わらない。

こういったネット銀行も、当然貸金業を行っています。ネット銀行にはいくつかのメリットが存在します。

なんと言ってもなにか困ったこと、聞きたいことがある度に近くの銀行の支店まで足を運ぶ必要がないことです。借り入れの申し込みから結果の照会、振込まで全てをインターネットや電話だけで完結させることができます。

また、新しい存在であるネット銀行は、非常に豊富なサービス、力を入れたキャンペーンを行っている場合が多いです。より低金利である、インターネットを通じて返済の操作ができる等です。

店舗型の銀行も非常に良いものですが、こうしたネット銀行での借り入れを検討してみるのもおすすめです。

お金を借りたい。そう思った時に頼れる存在である銀行は、低金利で信頼性の高い貸金業者です。自分の状況、条件に合った銀行を探して、便利に借り入れを行いましょう。

【参考ページはこちら】
銀行カードローン審査の経過は教えてもらえる?

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