銀行は仮審査に通過後も油断できない!本審査で落ちるかも!?
ローン審査は金融機関によってやり方が違いますが、銀行の中には仮審査と本審査に分かれている場合があります。この仮審査と本審査では審査する内容が違い、仮審査が通っても本審査が通る保証は有りません。
審査は金融機関によって難易度が違いますから、予め通過できるかどうか自分の状況を分析し、様々な難易度の金融機関から適切な所を選ぶことが重要です。
また審査後に書類の提出を要求する金融機関もあるため、場合によっては本審査通過後でも借りられない可能性があり、契約が終了するまでは気が抜けません。
そこでローンの申込みで、これら注意しなければならない点について、しっかり理解しておきましょう。
審査項目はまったく別!仮審査と本審査の関係を知ろう
ローンの借入で一番気になるのは審査に通るか通らないかという事でしょう。しかし申込者の多くはこの審査についてはよく理解しておらず、審査通過の連絡が来るのを待つだけという人が殆どです。
(⇒カードローンの審査基準を教えて!)
このため審査の中には仮審査と本審査の2段階の分かれている場合があり、仮審査通過の連絡で安心してしまう人もいます。しかし本審査で結果が覆る例もあり決して安心はできません。
仮審査と本審査の関係を理解し、なぜ2段階に分かれている理由も考えていくことにしましょう。
審査では何が行われているのか
審査は2段階の分かれていようがいまいが、内容的には行う事は同じです。そこでまず何が行われるのかについて調べてみましょう。
審査で必要なことは金融機関が安心して貸せる相手かどうかを調べることです。安心して貸せるというのは、貸したお金が利息を付けて返済される見通しがあると言い換えることもできます。
そこで審査の内容は次の2点に絞られます。
- 返済能力があるか
- 信用力に問題はないか
審査ではまず申込者に返済していけるだけの経済力があるかどうか返済能力が問われます。返済できる収入が無ければ、金融機関は安心して貸すことはできません。
もう一つは、以前ローンなどの返済やクレジットカードあるいは様々な支払いで、遅延や滞納などが無かったという信用力の問題です。返済能力だけはあっても、以前何らかの問題があったという場合、金融機関は安心して貸すことはできません。
これ等の問題は信用情報データベースに記載され、決められた期間情報が残されます。金融機関の審査では、このデータベース上の情報を利用して判断されることになります。
銀行、消費者金融、信販会社等の各業界で情報共有するためのデータベース。それぞれ独立しているが、問題情報については各データベース間で共有されている。
一部の銀行では審査が仮審査と本審査に分かれている
審査の手順は金融機関の考え方次第で、一纏めに審査と言って特に分けていない場合もあれば、ここでの話のように、一部の銀行では仮審査と本審査に分けて行っている場合もあります。
では仮審査と本審査はどのように違うのでしょうか。”仮”と”本”という表現のために多くの利用者が仮審査は本審査で行う審査項目の一部を前もって行うものと誤解しているようです。
しかし実は仮審査と本審査はこういう関係ではありません。銀行によって違いはあるかもしれませんが、審査の内容としては仮審査で返済能力を、本審査で信用力をそれぞれ審査するというように、内容が重複しているわけではありません。
仮審査通過はまだ審査途中!融資を受けられる保証はない
インターネット上の解説を読むと、仮審査に通ればもうほぼ大丈夫と言っているようなものが多々あります。この話は仮審査と本審査の関係を十分理解していないためと思われます。
全く内容が違うわけですから、返済能力と信用力の審査で仮審査側の返済能力の評価が通っただけで、本審査側の信用力の評価も大丈夫などと軽々しく言えないのです。信用力に問題があれば、本審査は落とされます。
審査の仕掛けをよく理解して、仮審査の通過はまだまだ審査の途中であると考えなければなりません。
審査を2つに分けている理由
では審査をなぜわざわざ2つに分ける必要があるのでしょうか。これは金融機関の審査への考え方や、審査にかける時間に関係してきます。
もともと住宅ローンなどの大きなローンでは仮審査と本審査に分けて行う事は珍しくなく、その流れで他のローンでも2段階で行っている事はあります。
また審査を時間をかけて綿密に行っている所では、申込者全員にすべての項目の審査を行っていては時間と手間がかかりますから、本審査は仮審査に通った人だけにして時間を節約するという理由もあります。
返済能力と信用力を自己診断!申込み前に行なうべきこと
したがって、申込もうとする金融機関の審査が2段階に分かれていようがいまいが、審査では返済能力と信用力が通過の指標になります。
重要なのは申込みの前に審査通過の可能性について自己評価してみることです。そこで、ここではどのように自己評価すれば良いのかについて考えていくことにしましょう。
申込み前に審査通過の可能性の判断をしておこう
ローンは必要が有って借りるわけですから、審査に通るか通らないかは大変重大な問題です。金融機関はそれぞれ独自の審査基準で審査を行っていますので、正確な判断は難しいですが、自分なりの判断は可能です。
例えば返済能力などは、金融機関よりも自分の方が正確な判断ができるはずですし、信用についても過去を思い出せばある程度分る筈です。
ですから、そのあたりから自分の状況を正確に把握して、審査通過の可能性の高い金融機関を選ぶときの判断基準の一つとして利用してください。
仮審査攻略のために返済能力を実際に計算してみよう
そこでまず仮審査の攻略のため返済能力を評価してみましょう。
返済能力の評価でポイントになるのは次の2点です。
- 収支の黒字幅
- 他社利用の有無
通常、返済能力の評価は金融機関では収入を指標にして評価します。しかし実際にはそれだけでは評価は不十分です。
例えば月収が手取り30万円だったとしましょう。ここからが問題です。人によってはこれだけあれば多少のローンの返済が増えても大丈夫と考えるでしょう。しかし逆にとても返済に回せるお金は出てこないと思う人もいるかもしれません。
これは何が違うのかというと、支出が関係しています。要するに返済能力というのは収入だけ考えていては正確な評価はできないのです。
金融機関は収入から数式を使って返済可能額をはじき出しますが、自分で評価するときは、自分の収支を実際に計算して、返済能力を考えるようにしましょう。
収支が黒字であれば返済に回せるお金がその黒字分という事になります。もちろん黒字幅が実際の返済額を下回るようでは、実質的に返済していくことはできません。
また赤字の場合には、そもそもローンの返済は不可能で、たとえ金融機関の審査が通ったとしても、借入れしたら返済が破綻するのは目に見えています。
もう一つ注意が必要なのは他社からの借入れの返済中の場合で、この場合にはその分も黒字幅からその返済額を差し引くことになります。金融機関も大変気にする部分ですから、忘れないようにしましょう。
この他社利用は件数が多くなると、まだ黒字幅に余裕があっても審査に落とされることになるので、特に4件目以上になる場合は、まず無理だと判断して下さい。
本審査攻略のために過去を調べてみよう
次に本審査攻略のための信用力の調査について考えてみましょう。信用力は過去を振り返ってみれば良く分ります。
次の項目に該当することが無かったかそれぞれに示した期間遡って調べてみてください。
項目 | 期間 |
---|---|
債務整理 | 10年 |
ローンの滞納 | 5年 |
各種支払いの遅延 | 5年 |
遅れたとしても支払ってしまえば、遅れた事実など忘れてしまうものです。支払いの内容によって違いがありますが、遅延の期間によって信用情報データベースに記録が残ることがあります。
例えば携帯電話料金の支払いであれば、3か月滞納すると記録が残り、審査に影響することになります。最近は、この携帯電話料金の支払い遅延のために審査に通らないというケースが増加していると言われています。
そこで忘れてしまっているかもしれませんが、過去の家計簿や領収書等を調べて自分の信用力というものをできるだけ調べて見てください。
契約するまでは気が抜けない!本審査が通っても落ちる可能性?
ここまで読んできた方は、それなら本審査が通るまでは気が抜けないと考えるようになったと思いますが、実は本審査が通ってもまだ安心はできない場合があるのです。
これはローンの申込手順に関わってくる問題で、本審査が終了しても、まだ最終的な確認が終了していない事があり、こういった場合、最終確認で問題が発覚する可能性があるためです。
そこでこういったことが発生しないように、どういった点に注意しなければいけないのかを調べていきましょう。
審査後に必要書類を提出する金融機関がある
契約までの手順は概ね次のようになっています。
↓
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また申込みのためには次のような書類が必要になります。
- 申込書
- 本人を証明するための書類
- 収入を証明するための書類(通常一定額以上の借入れを希望する場合)
ただし最近ではインターネット上からの申込みが増えているため、申込書ではなくホームページ上の入力フォームから必要な情報を入力して申込む人が多くなってきています。
この場合、他の2種類の書類の扱いは金融機関ごとに違い、申込時に画像にして送ったり、FAXを利用したり様々ですが、金融機関によっては申込時ではなく審査が終わってから送付する場合があります。
この場合書類の申込みから審査に至る部分では、すべて申込時に入力した情報によって進められます。要するに金融機関は申込者の申告を信じて審査までを行うわけです。
こういった金融機関では本審査終了後、契約までの間に書類がチェックされる事になる訳です。
申込み情報と提出書類に食い違いがあってはいけない
当然ですが、申込み情報と提出した書類の間に食い違いがあれば、金融機関としては、おいそれと契約するわけにはいかなくなってしまいます。
申込み情報の入力の単なるミスなのか、あるいは審査を有利にしようとして故意に情報を偽ったのか、金融機関としては疑ってかからざるを得ません。
したがって申込時にはこういった食い違いが出ないように、申込み情報も十分注意しながら入力しなければなりません。例えば入力時は収入を大体の値にしておいて、申込んでから正確な値が記載された書類を探すというような事をしてはいけません。
情報の食い違いは再審査になる
もし申込み情報と書類上の情報に食い違いがあった場合、たとえ本審査に通っていたとしても、場合によっては審査を最初からやり直すことになります。
また悪意があると判断された場合には、再審査も行われず、その時点で契約を断られる可能性もあります。何事も慎重に正直に行なうことが大変重要だという事が分るのではないでしょうか。
銀行だけが金融機関ではない!自分に合った金融機関を探そう
ここまでは審査に対する注意事項のような話でしたが、知りたいのは自分はどの金融機関なら審査に通るのかという事だという人もいるでしょう。
仮審査と本審査についての話は主に銀行の話になってしまいますが、銀行だけが金融機関と言うわけではありません。様々な消費者金融も有ります。
金融機関を選ぶ場合にはこれらの銀行や消費者金融の中から自分に合ったところを探せばよいのです。ただし審査に落ちてしまうと、その後の借入にも影響が出るので慎重にな選ばなければなりません。
信用に問題がある人の場合には、ブラックと言われ、なかなか借入れするのが難しいですが、最近では対応する金融機関も出現してきています。また多数の金融機関のローンの審査に通るかどうかを調べるために利用できるサービスも出てきています。
(⇒ブラックでも審査に通る消費者金融)
難易度の違う金融機関はたくさんある
銀行と消費者金融を合わせれば非常にたくさんの借入先があることになります。これらの審査にはそれぞれ難易度があり概ね次のようになっています。
金融機関 | 難易度 |
---|---|
銀行 | 高 |
大手消費者金融 | 中 |
中小消費者金融 | 低 |
もちろんこの中も、さらに細分化されていきます。またそれぞれの金融機関の中にも難易度の高いローンと、低いローンが用意されている場合もあります。
自分に合った金融機関を選択しよう
ではこのようにたくさん存在しているローンの中からどのように候補を選べばよいのでしょうか。それには3つの指標が存在します。その3つは次の通りです。
- 申込み条件を満たしていること
- 使い勝手が自分の条件を満たしていること
- 自分に合った難易度であること
まず申込み条件とは年齢や収入制限、あるいは勤務形態と言ったもので各ローンの申込み要領を調べればすぐに分かります。この条件を満たしていなければ、そもそも申込みはできません。例えば65歳以下のものに70歳の人は申込めないということです。
次の使い勝手については自分を中心に考える必要があります。たとえば自分の行動範囲にATMがあるかとか、金利や利用限度額などが自分の要求を満たすかというような点を考える必要があります。
自分の要求を箇条書きにして、各ローンを評価してみてください。最も自分の要求を満たしているものが、一番使い勝手が良いと考えられます。
最後に難易度です。いくら自分の要求を満たしているからと言って、自分の状態とかけ離れて難易度が高いローンを申込んでも無意味に時間を使うだけです。
自分の状態というものをよく考えて難易度の合ったローンを選ぶことが必要になります。
審査に落ちた場合の影響
審査に落ちたら次を申し込めば良いだけだと単純に考えている人もいるかもしれませんが、一度審査に落ちてしまうと、次の申込みはなかなか審査に通りません。
実は審査に落ちたという情報は、信用情報データベース中に残ってしまうため、これを見た金融機関は短期間に何度も申込む人は、お金に困っていると判断するため、返済されるかどうかを疑い審査に通さなくなってしまうのです。
したがって審査に落ちた場合には、この記載が信用情報データベースから消されるまでの間、お金を借りにくい状態が続くことになります。この期間は6か月を超えない期間とされており、お金が必要でローンを申込んだ人にとっては深刻な状況に陥ってしまいます。
ブラックでも融資してくれる金融機関はある
この審査落ちの状態もそうですが、その他にもかつての問題から融資が受けられない状態のことをブラック呼びます。前者を申込ブラック、後者を金融ブラックと言って区別することもあります。
このブラックになってしまうと、かつてはお金を貸そうという金融機関は有りませんでした。しかし、不況の影響からブラックになる人が急増したり、金融機関間の競争が激しくなり、利用者獲得のためにブラック対応の業者が現れるようになりました。
したがって現在では、ブラックになった直後というような場合を除いて、返済能力があればブラックであっても融資を受けられる可能性はあるのです。
一括審査を利用して自分の能力を診断する事も可能
自分がどの程度の難易度の金融機関なら審査に通るかを見積もるのは、なかなか難しい事だと思います。そこで一つの方法として利用できそうなサービスが最近現れました。
これは一括審査というサービスで現状一度に40件程のローンの審査を受けることができます。しかもこのサービスは匿名で受けられますから、審査に落ちた後、申込ブラックになることもありません。
実際には40件のローンを本当に申し込むのではなくて、金融機関から提供を受けた審査条件に従って、サービスの提供元が簡易審査を行って結果を返すというもので、結果を見て本当に申し込むかどうかを決めることができます。
もちろんそのまま申込んでも良いですし、簡易審査だけで本当に申込まなくても全くかまいませんので、気軽に利用することができます。
自分で判断できないときには、こういったサービスを上手に利用することも有効な方法と言って良いでしょう。
ここで審査の注意点についてまとめておきます。
- 仮審査は返済能力、本審査は信用力の審査で、仮審査だけ通っても安心はできない
- 申込みの前に自分の返済能力と信用力を評価が必要
- 金融機関によっては本審査後に書類の提出があり、審査結果が覆ることもある
- 金融機関は銀行のほかに消費者金融もあり、自分にあった金融機関を探すことが重要
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