ご存知ですか?銀行系カードローンで一度に借りれる額の決まり方
必要なお金が足りない!となったとき、役に立つのがカードローンですよね。
アナタならどんなカードローンを選びますか?
最近では、様々なタイプのカードローンが発行されていますし、その発行手続きも、どんどん素早く簡略化したものになっています。そんな中で使い勝手が良いといわれているのが、銀行系カードローンです。
でも、本当に必要なお金の分だけ一度に借りれるのでしょうか?
そこで銀行系カードローンで一度に借りれる額がどう決まるのか、調べてみました。銀行でお金を借りようと思っている方は、是非借り入れの参考になさってくださいね。
同じじゃなかった!いわゆる銀行系カードローンは2種類あり!
いざ、お金を借りよう!と思ったときに、銀行系カードローンという言葉を目にすることがあります。「銀行系」ってついているだけでなんだか安心してしまいますよね。
しかし、この「銀行系」という言葉。とっても曖昧なんです。
いわゆる「銀行系」カードローンは実は2種類のことを指しています。銀行が提供しているカードローンと、銀行傘下の消費者金融が提供しているカードローンです。同じように思えますが、実は大きく違うところがあります。
法律から違います!
「貸金業法」という言葉を知っていますか?この法律は、消費者金融や、信販会社など貸金業者の業務に対して定められた法律です。貸金業者はこの法律を順守しなくてはなりませんが、銀行は違います。銀行は「銀行法」という法律の元に経営されています。そのため、銀行カードローンは「銀行法」に基づいて商品内容の決定がされています。
では、銀行傘下の消費者金融はどちらの法律があてはまるのでしょうか?一見すると銀行の傘下に入っているので、「銀行法」ではないかと思えるかもしれません。しかし実際は、銀行傘下の消費者金融は貸金業者となります。そのため、「貸金業法」に沿った商品内容のカードローンとなっています。
銀行傘下の消費者金融のカードローンは総量規制があります
貸金業者(消費者金融や信販会社など)が貸付できる額は、借りる人の年収の3分の1以下と決まっています。この仕組みを総量規制といいます。お金を借りすぎて生活が破綻をしないように、私たちを守る仕組みでもあります。
この総量規制は、一貸金業者ごとの借り入れのみでなく、複数の借り入れがあれば、それらを合計した金額が年収の3分の1を超えてはいけません。銀行傘下の消費者金融のカードローンの最大融資額は、300万円~500万円に設定されているものが多いです。
銀行カードローンのほうが最大融資額は高め
銀行法では借り入れ金額の制限に対する法律はありません。銀行カードローンは、総量規制を気にせず、貸付金額を設定することが可能です。そのため、300~1000万円と最大融資額を高めに設定しているところもあります。また金利も比較的低めになっています。
もちろん、総量規制が関係ないとはいっても、最大融資額内ならいくらでも借りることができるというわけではありません。カードローンの借り入れには審査があり、借入可能限度額(利用限度額ともいわれます)が設定されるので、その額以上のお金を借りることはできません。
一度に借りれる額が多いのはどっち?
銀行カードローンと銀行傘下の消費者金融のカードローンでは、どちらがより多く一度に借りれるのでしょうか?
例えば、年収300万円で既に信販会社が発行するクレジットカードから50万円を借りている場合で考えてみます。銀行カードローン、銀行傘下の消費者金融のカードローンともに100万円の借入可能限度額だとすると、一見すると、銀行カードローンも銀行傘下の消費者金融のカードローンも一度に借りれる額は100万円のように思えます。
しかし実際は、銀行傘下の消費者金融のカードローンで借り入れできる限度額は50万円となります。これは、既に別の信販会社から50万円借りているためです。2社の合計借入額が、総量規制の100万円を超えないようにしなくてはいけません。
銀行系カードローンは、総量規制の対象ではありませんので、100万円を借りることができます。
つまり、既に別の貸金業者から借り入れを行っている場合や、融資額が年収の3分の1を超える場合、銀行カードローンの方が一度に借りれる額が多いことになります。
要確認!借入可能限度額いっぱい一度に借りれる?
銀行系カードローンで、一度に借りれる額の最大金額って一体いくらなのでしょうか?
カードローンを契約した際に、「あなたの借入可能限度額は○○円です」と金融会社から決められますよね。多くの銀行系カードローンでは、一度に借りれる最大の金額は、この借入可能限度額となります。つまり、借入可能限度額が100万円なら、一度に借りれる額は100万円となります。
ただし、借入可能限度額は総額になりますので注意が必要です。複数回借り入れしている場合、その借り入れ合計が、借入可能限度額を超えることはできません。はじめに10万円を借り入れしており、返済をまだしていない場合は、100万円から10万円と利息を引いた額が、一度に借りれる額となります。
それに加え、銀行傘下の消費者金融のカードローンの場合は、先に述べた総量規制もかかわってきます。そのため、別の貸金業者(消費者金融や信販会社等)で借り入れをしている場合は、その借入額を引いた金額が一度に借りれる額となります。
ATMでの借り入れは引出限度額の確認を
銀行系カードローンは、銀行ATMや提携ATMから気軽に利用できるのも利点です。しかし、ATMでは一日に引出できる限度額が決まっている場合があります。その場合、引出限度額以上の額をATMを利用して借り入れすることはできません。
たとえ借入可能限度額が100万円であっても、ATMの引出限度額が50万円となっている場合は、一度に50万円までしかATMでの借り入れができません。そのため、ATMの引出限度額以上の額を借入したい場合、振込など別の手段を取る必要があります。
最低借入金額もあるので注意
お金を借りるときに、いくらまで借りれるかな?と最大で借りれる額ばかりが気になるものです。しかし、借入可能限度額以下なら何円からでも借り入れできるというわけではないのです。
カードローンによっては、「この金額以上借り入れしてください」という最低借入金額が設定されています。最低借入金額が1000円となっている場合、1~999円は借りることができません。また、ATMや振込など借入手段によっても最低借入金額が設定されていることもあるので注意しましょう。
知っておこう!借入可能限度額はこうして決まる
一度に借りれる額、つまり借入可能限度額はどのようにして決まるのでしょうか?限度額を決定するのに、審査を行いますが、銀行カードローンと、その銀行傘下の消費者金融のカードローンでは違いがあります。
(⇒カードローンの上限はどうなってる?)
銀行カードローンの保証会社は銀行傘下の消費者金融
保証会社は、銀行の傘下に入ったり、銀行と提携している消費者金融や信販会社となっていることが多いです。主に、審査や債権に対する保全業務を行っています。つまり銀行傘下の消費者金融は、自社のカードローンだけではなく、銀行カードローンの審査も行っているのです。
これまで銀行だけでは判断できなかった他貸金業者に対する借入額や返済状況等も保証会社による審査では審査材料となります。最近、その銀行に口座が無くても銀行のカードローンができるサービスがありますが、それはこの保証会社が審査をしているからです。保証会社の評価と自社での評価を鑑みて、借入可能限度額を決定しています。
一度に借りれる額の決まり方
利用限度額を決める審査によって決定をしています。様々な要因で限度額は決まりますが、主に、3つの点から判断されるようです。
- 返済能力
- 借り入れの状況
- 信用
お金を借りたいと思っている人が、いったいいくらくらいまでならきちんと返済できそうなのかということを見極めているのです。
返済能力は、収入・仕事・住居などによって判断されます
一概に収入が良いからたくさん借りられるとはいいきれません。確かに収入が多い方が、借り入れできる金額が高くなることのほうが多いです。年収300万円の人が100万円を借りるのと、年収1000万円の人が100万円を借りるのでは、返済に充てる収入の割合が異なるからです。しかし、たまたま申告した年の収入が良かっただけで、その収入が返済期間中ずっと維持されるのかはわかりません。
そこで、どのような仕事をしているのかということも重要視されます。公務員のように、倒産の心配のない業種だと評価は上がりますし、逆に収入が多くても、勤続年数が短かったり、離職率の高い業種の人や自営業の人など、収入に波があり、これからの収入に不安定な要素があると良い評価はもらえないでしょう。現在の就労環境の安定性がとても大切だということです。
住居は、長く住んでいて持家の人のほうが評価は高くなります。
借り入れの状況は、とても重要な判断材料となります
現在既に借り入れをしていて、返済額が年収に対して大きくなっている場合、返済困難な状況に陥る可能性が高いと判断され、審査自体が通らないこともあります。年収300万円の人が返済能力では100万円借りることができるとしても、既に50万円を借りていて現在返済中の場合、新たに100万円を借りると合計で150万円の返済をしなくてはいけなくなります。そうなると、返済リスクも格段に上がりますので、借入可能限度額は低くなるということにも繋がります。
また、過去の返済実績なども判断材料の1つとなっています。保証会社となっている貸金業者は、複数ある指定信用情報機関のうち少なくとも1つは必ず加盟しています。この指定信用情報機関には加盟している貸金業者の顧客の過去数年間における返済情報や申込み情報などが登録されています。保証会社は、この情報も審査の対象として確認しているのです。今、他で借り入れがなかったとしても、過去に返済が滞った記録などがあると、審査はとても厳しいものとなるでしょう。
銀行も保証会社もアナタの信用度をチェックしています
最後に、信用ですが、銀行も銀行傘下の消費者金融(保証会社)も、「この人はきちんと返済してくれる」と信用してお金を貸しています。誰だって、この人どこか胡散臭いなという人にはお金を貸したくないですよね。でも、一人一人の人柄を判断するときに、じっくりと面接をしてみるというわけにはいきません。では、何を基準に信用度を判断しているのでしょうか。
保証会社は、先に述べた指定信用情報機関の過去の実績から信用度を判断します。過去に滞りなく返済を行っていた人はプラスで評価されますし、過去に返済で問題があったと判断された人は、たとえ今返済能力が問題ないとしても信用度としてはかなり低く評価されます。
銀行は自社との実績をみます。定期預金や、公共料金の支払いなど、普段から取引があるとその分評価は上がります。特に、給与口座に指定している場合、プラスの判断材料として作用することが多いです。
信用が第一!借りれる額を増やす為に
一度に借りれる額を増やすことはできるのでしょうか?
単純に考えると、借入可能限度額が増えれば、一度に借りれる額も増えることになります。では一体どのようにすれば借入可能限度額が増えるのでしょうか?
最大融資額を把握しよう
一度に借りれる額を増やしたいと思ったときに、まず確認してほしいのは、利用しているカードローンの最大融資額です。カードローンごとに、最大で融資できる限度額が異なります。300万円のところもあれば、500万円のところもあるのです。
この最大融資額までは、増資を申請することが可能です。ただし、あくまで申請することが可能なだけであり、実際に借入可能限度額が増えるかどうかは審査にかかっています。
現在の自分の借入可能限度額が最大融資額と同じ場合は、これ以上このカードローンで借りれる額を増やすことはできません。別のカードローンなどを検討する必要があります。
ただし、銀行傘下の消費者金融のカードローンの場合は、総量規制が関わってきますので注意が必要です。たとえ最大融資額が500万円であったとしても、銀行傘下の消費者金融のカードローンは総量規制を超えて借入することはできません。
つまり、年収300万円で現在の借入可能額が100万円の場合、総量規制によって借り入れできる額も100万円となりますので、いくら最大融資額が500万円であってもこれ以上限度額を増やすことはできません。
また、カードローンから100万円を借りている場合、もう既に総量規制いっぱいの額まで借り入れしていますので、他のカードローンを検討する際に、貸金業者からは借入することはできません。銀行カードローンなどを検討する必要があります。
(例)年収600円・最大融資額500万円の場合
現在の利用限度額 | 銀行カードローン | 銀行傘下の消費者金融のカードローン |
---|---|---|
100万円 | 最大であと400万円増資の申請が可能 | 最大であと100万円増資の申請が可能 |
200万円 | 最大であと300万円増資の申請が可能 | 増資の申請は不可能 |
500万円 | 増資の申請は不可 | - (500万円を借り入れることができない) |
着実な返済実績が増額への近道
また、その際、状況によっては、増資をお願いしたのに、借入限度額が減額となる事態も起こりえます。そのため、よく考えてから増資の申請を行わなければならないのです。
一度決められた借入可能限度額を増やす審査は今までの返済実績に大きく左右されます。
今まで返済が遅くなったりしたことはありませんか?返済が遅れたことがある場合、増資の審査を通るのはかなり難しいといえるでしょう。毎月決められた金額を間違いなく返済し続けてこそ、その金融機関との信用が築けるのです。
そのため、増資の申請をする際はある程度返済実績を積む必要があります。カードローンを申し込んですぐに増資をお願いしても何の実績もないので審査が通ることはありません。
きちんと返済を続けていくことが、一度に借りれる額を増やす近道といえるでしょう。
仕組みを知ることでかしこい利用を
いかがでしたか?銀行系カードローンの一度に借りれる額は、カードローンの種類、借入可能限度額や借入方法など様々な状況によって決まります。自分に合ったカードローン利用をすることで、計画的に利用し無理のない返済をしていくことが大切です。
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