医療費が足りない!ローン使うなら医療ローンかカードローンか?
医療費といえば健康保険が適用され、負担が軽減されますが、美容整形やレーシック等のように保険適用外の物も少なくはありません。
そういったときにお金の余裕がなければ、クリニックでは医療ローンの利用を紹介されます。しかし医療に利用できるローンはこれだけではありません。様々なローンがあるので紹介しましょう。
その中でどのローンを選べばよいのかは利用者次第ですが、その選択の目安について、どれが最もお得になるのかと、どれが審査に通りやすいのかという点から検討していきます。
また医療に利用するとはいえローンを借りたら返済しなければなりませんから、借入れする前に行っておくべきことを説明しておきましょう。
医療費が足りない…そんな時のお金の借入方法
医療が進歩して、長生きができる時代になりましたが、進歩した医療は新技術や高度な医療機器、あるいは効果的な新薬を使うため、莫大な医療費がかります。
また最近では美容整形も一般的になって、手術を受けたいと思う人もたくさんいます。このような場合の医療費は一部を除いて保険適用外の場合が多く、費用をどのように工面するのか悩むところです。
そこで医療費の調達法を調べ、その中でローンと言う選択肢を利用する場合、どのようなものを利用すれば良いのか考えていきましょう。
医療費に充てるお金の作り方
医療費の支払いが高額になる場合のお金を作る方法について考えてみると、まず自分あるいは周囲から調達できれば良いですが、なかなか難しい場合、頼りになるのは医療保険を利用することです。
しかし、医療保険まで用意している人は少ないでしょう。このため残るはローンを利用して金融機関から借入れするしか方法がなくなります。
医療に利用できるローンにはどんなものがあるのか
そこで医療費に利用できるローンにはどのようなものがあるのかを調べてみることにしましょう。これらのローンには大きく分けると次のようなものがあります。
ローンの種類 | 提供元金融機関 |
---|---|
クリニックの提携医療ローン | 信販会社 |
カードローン | 銀行、消費者金融 |
銀行の目的別ローンあるいは多目的ローン | 銀行 |
クリニックなどの医療機関で勧められる医療ローンというのは、ほとんどが医療機関と信販会社が提携して提供しているものです。もちろんローン契約を交わすのは利用者と信販会社間という事になります。
カードローンというのは先ほども触れましたが、特に医療費に限定せず、事業資金を除いて何にでも利用できるフリーローンで毎日CMを見かけていると思います。
目的別ローンや多目的ローンと言うのは銀行が提供するもので、指定された目的以外には利用できないローンです。ただ特に医療を指定した目的別ローンというものは珍しく、多くは複数の目的に利用できる多目的ローンになっています。
クリニックに行って医療費の相談をすれば通常提携している医療ローンを勧められますが、このように利用できるローンはいろいろとありますから、勧められるままに契約するのではなく、しっかり調査して自分に合ったものを選びましょう。
金利がポイント!どれがお得かしっかり事前調査
そこで今度はどのようにローンを選べばよいのかを考えてみましょう。ローンはお金を借りるわけですから、返済する場合には利息を付けて返さなければなりません。
(⇒キャッシングの金利についてもっと詳しく!)
利用者としてはなるべくこの利息が少ないほうが、返済総額が少なくなってお得という事になります。この利息の算出の基になっているのが金利です。ですからローン選びの時は金利がポイントになります。
したがって、利用する前にはできるだけ事前調査をして情報を集めて比較検討することが重要です。特に医療ローンでは注意する点もあるため、それについても説明していきます。
ローンはなるべくお得なものを選びたい
まず利息の算出方法について説明しておきます。利息は次の計算式で計算されます。
金利は通常年利で表されますから、借入期間もそれに合わせて年に変換して計算する事に注意してください。
計算式をみれば分りますが、利息を減らすためには金利が低いものかあるいは借入金額を短期間にするか、ということになります。
ですから、ごく短期間に返済できる見込みがあるのであれば、多少金利が高かったとしても、借りやすいものを選んでもよいでしょう。しかし長期に返済を続けるつもりであればなるべく金利が低いものを探してください。
各種ローンを金利で比較してみよう
そこで先ほど挙げた各種ローンの金利を調べてみましょう。また借りやすさにつながる審査の難易度についても示しておきます。審査については次節で説明します。
ローンの種類 | 金利 | 審査の難易度 |
---|---|---|
クリニックの提携医療ローン | 15~18% | 易 |
カードローン | 4%~15%(銀行) 4%~18%(消費者金融) |
易~中 |
銀行の目的別ローンあるいは多目的ローン | 5.475%(三菱東京UFJ銀行の場合) | 中~難 |
借入できる金額は審査で利用者を評価することによって判断されます。金利に幅があるものは、借入金額にほぼ連動して適用金利が決められます。したがって大きな金額が必要な場合には、審査は厳しいですが金利は優遇されることになります。
カードローンの場合最初の借入では、借入れできる金額は少なく、金利は最大値になるのが普通です。
したがって金利だけを比較すれば、最もお得なのは目的別ローンあるいは多目的ローンということになります。
クリニック提携ローンに要注意
ホームページなどで事前にクリニック提携ローンの金利を調べようとしたことがある人は知っているかもしれませんが、残念ながら表示している例は、あまりありません。
表に示した例から見ると高いように見えますが、ケースバイケースでもっと低金利になっている場合もあります。もともと低くしている例もあるかもしれませんが、中にはクリニックの方で一部負担している場合もあるようです。
ですから、クリニックの提携医療ローンを調べる場合には、実際に相談してみて、情報を集めるようにしましょう。ただし相手のペースに乗せられてしまって、即契約する可能性が出てくるので注意してください。
事前に金利を調査してお得なものを選ぼう
またカードローンも金利が高いように見えますが、中には無利息期間というものが設定されているものがあるため、例えば、支払い時点で借入れして、この期間中に返済してしまえば、利息無しで借入れできる可能性もあります。
このように一見金利が高くてもお得な借り方がある場合もあるので、事前に実質的な金利を良く調べて自分が借入れした後、どのように返済していくのかを見据えたうえで最もお得になるものを選ぶようにしましょう。
審査が通らなければ借りられない!審査では何が問われるか
実はローン選びはこれだけでは終わりません。金利は言わば利用者側の都合で選ぶ場合の指標です。ローンの難しいところは貸す側の都合もあるということです。返してくれそうにない相手には貸したくないわけです。
このため貸す側つまり金融機関は審査を行って利用者を評価します。審査が通るためには、それ相応の返済能力と信用が必要です。また落ちてしまったときにどのような影響が出てくるのかについてもしらべておきましょう。
ローンは審査が通らなければ貸して貰えない
カードローンの場合は、審査で評価が高ければ、利用限度額が高くなり、それに連動して低い金利で借り入れできます。低ければ利用限度額は低くなり、それに連動して高い金利が付けられることになります。
これに対して医療ローンや目的別ローンなどは、必要な金額を借りることになりますから、その金額の高低で審査の難易度が違います。つまり大きな医療費を借りようとすれば審査は厳しくなるわけです。
このためローンは金利だけで判断するのではなく、審査についても考慮に入れて選ばなければなりません。
審査通過の条件は返済能力と信用
そこで審査通過の条件を考えてみましょう。まず審査で行われるのは次の3点です。
- 申込者の本人確認
- 申込者の返済能力
- 申込者の信用
誰かの名前を騙るというのは論外ですから、通常審査では返済能力と信用が問題になります。
そこでまず返済能力について考えてみましょう。返済能力の評価では次の2点が考慮されます。
- 年収
- 安定性
したがって金融機関は収入は多少少なくても、安定していれば返済の見通しは付けやすくなりますから、この点で高い評価を付けます。
この安定性は職業や就業形態が評価の対象として利用されます。評価は概ね次のようになります。
就業形態 | 評価 |
---|---|
公務員、会社員(正社員) | 高 |
会社員(契約社員、派遣社員) | 中の上 |
パート、長期アルバイト、自営業、年金生活者、専業主婦 | 中の下 |
短期アルバイト、水商売 | 低 |
自営業などは収入の安定性を示せればもっと評価は高くなります。短期アルバイトや水商売の場合には審査通過は非常に難しいと言って良いでしょう。
次に信用を考えてみましょう。信用は利用者と金融機関のお付き合いの度合いと、信用情報データベースというものの記載内容で評価されます。
お付き合いが短かったり、利用者が過去にローンや各種支払いなどで問題があると評価は低くなります。申込みの前にこういったこともよく思い出してみてください。
一度落ちるとしばらく借り入れは難しい
ここで注意しなければならない点は審査に落ちた時にどうなるかという事です。安易に審査に落ちたら別のローンを申込めばよいと考える人がいますが、そう簡単ではないのです。
直後に別の金融機関に申込めば直前に断られたことはすぐに分かってしまいます。このため余程お金に困っていると思われ貸すのは危ないと判断されます。
こうなってしまうと、審査にはまた通りません。この状態を申込ブラックといい、この情報が消えるまで続きます。決まりではこの情報は6か月を超えない期間残るため、次の申込みはある程度期間をあけて行うようにしなければなりません。
忘れてはいけない!返済の目途を立ててから借入れしよう
ローンで忘れてはいけないのが返済です。病気の時などなかなか申込時点で返済のことまで考えることは難しいことです。
そこで借入れする前に、しっかり返済を行っていくためにはどうすれば良いのかを考えておきましょう。また返済していく過程で利息を減らし、より有利に完済させる方法についても調べてみましょう。
借入れ前に返済計画を立てて返済の目途を立てておこう
ローンは借入れの前に必ず返済計画を立てることが推奨されています。そこでこの医療費で利用する場合もぜひこの返済計画を立てるようにしましょう。
そこでこの返済計画の立て方を説明します。まず完済までの期間と月々の返済額を計算しましょう。自分で計算するのは難しいので、クリニックや金融機関で聞くか、カードローンならホームページでシミュレーターの利用ができます。
期間が分かったら、それまでの間の月々の自分の収入と支出を予想して収支を計算します。病後ですから、病気による収入の目減り分やクリニックにかかる医療費や交通費なども考慮に入れる必要があります。
収支を計算したら、先ほど計算した月々の返済額と比較して収支のほうが大きければ返済していくことは可能です。しかし小さいという場合には、返済に行き詰る可能性があります。
そういう場合次の2つの選択肢になります。
- 借入れを諦めて他の方法を考える
- 節約できる部分を探して収支見込みを改善し返済可能にする
どちらを選択するかは利用者次第ですが、足りない月が多かったり、足りない金額が大きすぎる場合には、借入れは一時的にでも待ったほうがよいでしょう。
足りない月が少なく金額もそれほどでもない場合には、節約を考えてみましょう。支出を見直して削れる部分を返済計画に記載しておいてください。
借り入れ後は、毎月実際の収支を返済計画と見比べて、支障が出そうな場合には、早め早めに対策を立てるようにしてください。
金利の高いローンほど一括返済を検討しておこう
最後に返済が始まってから、さらに利息を減らす方法について考えてみましょう。最初の方で示した利息の計算式を思い出してください。利息に影響するのは金利と借入期間です。
借入れしてから金利を自分で変えるのは無理ですから、利息を減らすには借入期間を短縮するという方法になります。
多くのローンには返済途中で一括返済する方法が用意されています。またローンによっては一括でなくても定期返済のほかに臨時で一部を返済する方法も用意されています。
お金の余裕ができたら、これらの返済方法を使って一括して返済するか、一部を返済して元本を減らし、その分利息を減らしましょう。何が最もお得になるのか常に考えながら返済することが重要です。
ここで医療費をローンで借りる場合の注意について纏めておきます。
- 医療費の支払いに利用できるローンには何種類かある
- どれを選択するかはそれぞれのローンの金利をよく調べて最も得になるものを選択する
- ローンには審査があるため自分が通るローンを選ぶことが重要
- ローンを借りる場合には返済計画を立て途中で破綻しないようにする
病気だとしても調査には時間をかけ、十分注意して利用しましょう。
【参考ページはこちら】
カードローンの疑問はここで解決!