オートローンがダメならば、カードローンで車を買う手もあり!
車を買う費用を借入れで賄うなら、最初にオートローン(自動車ローン)を検討することでしょう。しかし、申込む人が全員借りることができないのは、皆さんもご存知のとおりです。
では、利用目的が自由なカードローンで費用を捻出すればいいじゃないか!となりますが、その際には今回の購入だけでなく、次回の購入や返済期間という、先を見据えた計画性が求められます。
カードローンで車を買うのは最終手段と考える
最初にお断りをしておきますが、カードローンで車を買うのは「最終手段」という気持ちで取り組んでください。「どうせオートローンなんて借りれないんだから、最初からカードローンで買えばいいや」ということをお勧めしているわけではありません。
タイトルにもあるように、「オートローンがダメならば」、次の手段あるいは最終手段として、カードローンを利用しようという順番があることを御理解ください。
車を買うなら、やはりオートローンが有利
いきなりカードローンで車を買おうとしないことの最大の理由は、「自動車を買うために作られたオートローンは有利な条件で購入できる」。この一点に尽きます。
(⇒車ローン審査はカードローンがあっても通る?)
では、どのような点が異なっているのか。カードローンとオートローンで借りることができる金額、金利、返済回数などの諸条件を簡単に表で比較してみましょう。
カードローン | 項目 | オートローン |
---|---|---|
収入に合わせた限度額 | 借入可能額 | 購入資金の一部または全額 |
100万以下…12~14%台 (消費者金融なら17%台) 100万以上…8%~12%前後 (限度額によって変動) |
金利 | 金融機関なら1~3%前後 販売店の物は5~9%前後 |
毎月最低額を入金すればOK | 返済回数 | 6ヶ月以上3~7年以内 |
借入れ可能額と金利の面だけでも、「最初からカードローンを選択する」ことが如何に不利であるかは一目瞭然でしょう。
しかし、どうしてもオートローンの審査に通らない、でも車は絶対に買わなければいけないという状況ならば、手持ちのカードや新規申し込みで借入れが可能な金額を元手にした購入も考えていきましょう。
オートローンと同額を申込んでもカードローンは通らない
では、オートローンで希望する金額をそのままカードローンの希望額とした場合、審査に通過できるものなのか…。ご自身の収入と現在の借入れ状況によって異なりはしますが、新規で数百万円の限度額を設定してもらうのは難しいのが現実です。
消費者金融のカードローンには「総量規制」がある
たとえ車を買うのが目的であっても、消費者金融や信販会社のカードローンで借りる事のできる上限額は「総量規制」を超えられません。「総量規制」については皆さん既にご存知のことと思いますが、知らない人のためにごく簡単に説明すると…
- 消費者金融や信販会社のローンで
- おまとめや借り換え、目的別ローン以外のいわゆるキャッシングは
- その限度額合計が年収の3分の1を超えてはいけない
というものです。この中には金融機関からの全ての借入れは含まれず、銀行本体が発行しているクレジットカードでのキャッシングも含まれません。
対象になるのは、消費者金融や信販会社の「カードローン・フリーローン・クレジットカードのキャッシング枠」と覚えておけば、ほぼ全てをカバーできています。因みに、事業者向けのカードローンは総量規制に含まれません。
銀行系カードローンも収入に対するバランスを重要視される
では、銀行などは年収を気にせずいくらでも貸してくれるのかというと、そうはいきません。法的な規制はなくても、収入に対する総借入額は同業他社と同様にチェックを行なっています。
目安としては、限度額100万円を希望するなら、他社借入れがない方でも税込み年収200万以上は最低限必要になるでしょう。同様に、限度額200万円なら税込み年収400万、限度額300万なら税込み年収600万と、最低でも倍以上の収入が求められます。
(⇒融資を受けられる上限を教えて!)
これは、数ある銀行系カードローンの中でも申込条件が厳しい「プレミアムローン」とか、「特別なあなたに…」というフレーズの盛り込まれたカードローンに記載されている最低条件を元にご紹介しています。
これに勤続年数や居住年数、お勤め先などの諸条件も加味して、限度額が決まります。収入だけで決定されるものではないということも、押さえておいてください。
カードローンの審査は希望額の可否を問うだけではない
銀行でもその他のものでも、カードローンの審査は希望額に対してYesかNoかだけを決定するものではありません。希望額の融資が困難な場合でも、「いくらまでならお貸しします」という限度額の算定を行なっています。
カードローンの申込みに関しては、事前の注意事項を確認することになっています。そこには、「希望額を基準に審査を行い、ご融資可能な金額を回答します」という趣旨の一文も記載されているのは見たことがあるでしょうか。
カードローンで車を買うなら、いつまで乗れるかを意識せよ
オートローンを諦めて、カードローンで車を買うことに決めたら、上に書いた審査を経て、「いくらの車を購入するか」を考え直しましょう。オートローン申し込み時に希望していた車が買えるのなら、そのまま購入するのもありです。
予算が限られるなら、次に購入するまで乗れる車探しを
希望する車に手が届かないときは、改めて車選びをしなければいけなくなります。このとき気をつけたいのは、「その予算で購入した後、数年後に買い替えをするときにオートローンが組める状態に持って行けるか」です。
今回はダメだったとしても、それを教訓として、次は確実にオートローンが利用できる自分になっている。そうすればカードローンで車を買った甲斐もあるというものです。
そうなると、カードローンの返済や車の耐用年数などを考慮しなければいけませんよね?今回よりも信用をつけ、借入額もゼロに近い状態に戻す。それまで乗れる車を選ぶ。高けりゃ良いという物でもないですし、安くてもすぐ故障するようでは役に立ちません。
中古車なら長くても2年後には車検の費用がかかりますし、年式の古い車だと見えない所が脆くなっていたりもします。考え出すとキリがないのですが、現物をよく見て、保証関係もしっかり確認して、最適な車を選ぶようにしましょう。
計画的な返済も忘れずに考える
次に車を買うときは、リベンジを果たす意味でも、是非オートローンで買えるように頑張っていただきたいところです。最初に書いたとおり、カードローンで車を買うのは「最終手段」ですから。
次回、オートローンの審査を通過するには、今回利用不可だった原因を客観的に分析し、改善することが必須です。その原因が「他のローンによる収支のバランス」であるならば、今までの借入れ+今回の購入費用を返済するだけの時間と努力が必要になるでしょう。
計画的な返済をするためには、「数値目標を立てる」
ただなんとなく「手取りがこれだけだから、毎月1万円払っていけばいいか」というのでは、なかなか元本も減りませんし、ゴールもはっきり見えないでしょう。毎月の返済額を色々なパターンでシミュレーションし、表にしてみることは難しいことではありません。
カードローンの案内ページには「返済シミュレーション」を設けている所も多くありますし、エクセルで四則演算をすることができるなら、自分で返済の計算をするのも簡単なことです。
行列 | A | B | C | D | E | F |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 元金残 | 金利 | 利息 | 返済額 | 元金充当額 | 返済後元金残 |
この形に数値、計算式を入れ、返済回数分だけ計算を繰り返せば、簡単な計画表が完成です。四則演算ができれば10分もかからず作ることができ、それに切り捨て(ROUNDDOWN)、合計(SUM)の2つの関数を使えば、ほぼ完成です。
いつまでに完済することができるか。それを基準にいつまで乗れる車を買うか。この2点を明確にして、カードローンでの購入を検討しましょう。
【参考ページはこちら】
カードローンで車を買うコツを教えて!