水商売は職業がブラック?銀行から借りにくいと言われる理由
夜の歓楽街が代表的な世界である「水商売」というお仕事。元々は芸能界やスポーツ界など浮き沈みの激しい世界全体を指す言葉だったと言われていますが、今は夜の飲食業・接客業を指すことが多くなりました。
そんな水商売で働く人にとって、銀行からお金を借りるというのは難しいものでした。では、その原因は何だったのか。また、今でも銀行からの借り入れは難しいのでしょうか。
「お給料も高いし、夜の仕事で働こうか」と考え中の方も、華やかな面だけではない「水」と表現される理由や、借入れへの影響について知っておくといいでしょう。
食堂や芸能界も?本来の「水商売」は対象範囲が広い
食堂やレストランなどで働いている方。「水商売?自分は関係ないや」と思っていませんか?実は本来「水商売」と言われる業種は、「夜のお店」だけではなかったんですよ。
広義の水商売は幅広い分野に及ぶ
「夜のお仕事」で知られている水商売は狭義の意味で、言葉の由来を紐解いてみると、もっと広範囲な分野に及んでいました。「水のように流れていくような世界」という業界として、
- 飲食業
- スポーツ選手
- 芸能界
- 今一般的に使われている業界
などが挙げられます。景気や社会情勢、流行などに影響されやすく、「浮き沈みが激しい」とも言われていますね。野球で「打線は水物」という言葉があるように、大当たりするときもあれば全く機能しないときもあるような落差があることでも知られています。
今回の話は「狭義の水商売」
しかし、今は「水商売と聴いて、思い浮かぶのはどんな職業ですか?」と質問をされたら、多くの方が「スナックやバーなどの夜の飲食業、キャバクラやホストクラブなどの接客業、あるいは風俗業」を想像するでしょう。
そう。いつの頃からか、「水商売」は夜の飲食業、接客業を表す言葉になっています。なので、ここでも「狭義の水商売」に限定して話を進めていきます。夜のお仕事で頑張っている方と銀行のローンとの相性について昔と今の状況を覗いてみましょう。
(⇒銀行系カードローンで借りたい方におすすめ記事)
水商売は「色々なことに流されやすい」傾向がある
ここは「これから夜の世界で働こうか考え中」の皆さんに知っていただきたいことですが、先にも触れたとおり、水商売の世界は色々なことに流されやすい、浮き沈みの激しいお仕事です。世の中の景気を反映する業界とも言われていますね。
好景気時と不景気時の落差が激しい
1980年代~90年代初めに巻き起こった、「バブル景気」が象徴しているように、世の中が好景気に沸いているときは水商売と呼ばれる業界も順調な経営をすることができます。顧客の財布に余裕がある、とも言えますね。
しかし、一転して景気が悪化すると、他業種以上に急速な営業不振に陥ってしまうのも特徴として挙げられます。日本における最後の好景気が「バブル景気」と呼ばれる数十年前のことですが、その破綻後には多くの飲食業、接客業が店を閉めている歴史もあります。
季節やイベント、に影響されやすい
新年会や忘年会・送別会に歓迎会・地域の大掛かりなお祭り、ボーナス支給の時期など、季節やイベントのあるときと、正月・ゴールデンウイーク・何もない月など、家族サービスや平常時のときの差も激しい業界です。
さらに、国中に影響を与える特殊な事件やニュースでも大きな影響を受けます。1989年1月、昭和天皇が亡くなられた際には、御用始めで賑わうはずの札幌・すすきの繁華街が静まり返っていたという報道もされています。
水商売の人が銀行から借りにくいと言われるのはナゼ?
かように世の中に影響されやすいこともあってか、一般的に、「水商売の人はお金を借りにくい」と言われています。これは数十年前から変わらず言われ続けていることですが、その原因は何なのでしょうか。
従業員の離職率が高い
ひとつのお店に長く勤める従業員が少ないのが、この業界の特徴でもあります。早い話、離職率が高いわけです。違うお店への移籍も多いため、安定性に欠けると判断されてしまう職業であることが問題として挙げられます。
開店時間と審査時間とのズレが審査不能になっている
夕方から夜、あるいは明け方まで開店しているお店では、銀行や消費者金融が営業している日中は無人であることが多く、審査の在籍確認電話も連絡がつかないという「時間のズレ」が大きく影響していました。
営業主や店長ならば時間を気にせずお店で待機でき、その問題をクリアすることも難しくはないですが、一従業員が勝手にお店のカギを開けてお店で待機するなんてことは不可能でしょう。この時間的問題が、「借りにくい」とされる要因です。(こちらもご参考に→キャッシング審査に通りやすい職業は?)
本人不在時の在籍確認が困難なこと
夜の接客業で本名を使っている方はいないでしょう。殆どが別名、いわゆる「源氏名」で働いていて、中には同僚の本名は誰も知らないなんてお店もあります。
そうなると本名での在籍確認電話が困難になり、結果として本人が働いていることが確認できなかったという事態も起こる。本人が電話に出られないときに起きる審査上の不都合も、借り難さのひとつになっています。
経営者の場合、安定感を疑われることもある
ここまでに何度も書いて恐縮ですが、経営者の場合は収支のバランスが不安定な点も否定できません。季節や景気に左右されやすく、開店して何年も経たずに廃業してしまうお店も多い業界ですから、収入面はシビアにチェックされるのが辛いところでしょう。
今は借りにくい時代ではなくなっている
では、現在はどうなのかというと、昔のような「借りにくさ」はなくなっています。いつの時代を「昔」として比較するかにもよりますが、少なくとも銀行が個人向け融資に積極的になったここ数年の間に、借りやすい環境は整ってきたと言えます。
審査時間帯が延び、在籍確認がしやすくなった
まずは審査における重要項目、「職場への在籍確認」がしやすくなった点。かつての審査時間に比べれば、今はかなり長くなったものです。消費者金融なら午後9時まで、金融機関でも午後7時まで審査と回答をしている所もあります。
夕方から夜にかけての審査が可能になった分、日中は閉店しているお店にお勤めでも電話審査で誰もいないという状態からは抜け出せますよね。
源氏名でも本人が出ることができればOK
水商売で接客をする方は本名では電話がかかって来ることはまずないでしょう。あったとしても、家族が緊急で連絡をするときくらいでしょうか。
そこで、ご自分が確実に電話に出られる時間を申込み時に伝えておけば、審査時間内なら充分に考慮してくれるようになってきています。性別指定までは難しいにしても、親しい友人には名刺を渡してあるなどの理由はいくらでもつけられます。
電話審査は源氏名でも本人が出ることができれば、本名の確認をすることが可能になりますから、それで審査はOKになります。
個人名が不自然なら銀行名で電話をしてもらう
もし不自然だと思われるのであれば、銀行名で電話をしてもらい、本名で呼び出してもらうのも手です。「銀行からの電話=お金を借りる」は思い込み。車や教育のローンもあるし、投資の話もありうる業界ですから、堂々と名乗ってもらうのもアリですね。
ただし、消費者金融ではキャッシングだとばれてしまうので、あくまでも銀行限定ということで考えて下さいね(笑)。
安定した収入があれば、パート・アルバイトもOKな時代
職業に関係なく、毎月お給料を貰っている方や売上がある自営業の方なら大きな心配をしなくても、収入に見合った借入れをすることは難しくはありません。少額であれば収入証明も不要な銀行カードローンも数多くありますので、この点も安心できるでしょう。
しかし、学生でアルバイトをしている場合は「学生を除く」という条件をつけられているカードローンもあるので注意が必要です。そのときは他をあたるか、学生ではなくアルバイトが本業かの選択を誤らないようにしましょう。
【参考ページはこちら】
その他職業の方におすすめのカードローン