銀行カードローンが使えない!?絶対に避けたい「ブラック」とは
「お財布の中身がピンチ…。」
そんな時のわたしたちの救世主といってもいいのが「カードローン」です。
特に銀行のカードローンは金利が低めで利用しやすく、愛用している方も多いのではないでしょうか?
そんな既にカードローンを利用している人はもちろん、、これから利用しようと思っている人共通で気をつけなければいけないことがあります。
それが「ブラック」です。なぜなら、ブラックになってしまうとカードローンを利用できなくなってしまうからなんです!
どうしてブラックになると利用できなくなるのか、どうするとブラックになってしまうのか?
カードローンを利用する上で絶対に知っておきたい知識、「ブラック」について学びましょう!
お金を借りる上で絶対になってはいけない「ブラック」って?
まずはカードローンにおける「ブラック」とはなんぞや?というところからスタートしていきましょう。
この「ブラック」とは、いわゆる「ブラックリスト」のブラックと同義です。
危険なものやイヤなもの、人物を列挙したリスト…それがブラックリストです。
逆に安全なものや人物を列挙したリストは「ホワイトリスト」という名前がついていますね。
カードローンにおける「ブラック」もそう。
カードローン利用において「危険・注意した方がいい」と思われている状態になっているということです。
ブラックになったらどうなる?お金を借りられないって本当?
一番気になるといえるポイント、「ブラックになったらどうなるの?」ここは知っておきたいところですよね。
ハッキリいいますと、ブラックになったらお金を借りることができなくなります。
非常にシンプルですが、事態としては重い、といえるでしょう。
仮に、現在カードローンを利用していて返済中にブラックになってしまったとしましょう。
(⇒誰でもブラックになる可能性が!?)
そうすると、会社(銀行など)との話し合いを経て、という形にはなると思いますが
「返済が残ってる分を一括で返済してください。あ、もちろん新規の借り入れなんて出来ませんからね」
という状況になる可能性がとても高くなります。
ここで「この銀行ではブラックになっちゃったけど、別の銀行でお金を借りればいいや」
そう思って他の銀行のカードローンを申し込んだとしても、借りられる確率は0%!と断言してもいいでしょう。
その銀行がたまたまそうだった?そんなことはありません。
ブラックになってしまうと、全ての銀行のカードローンが利用できなくなる、そういっても過言ではないんです。
どうして他でも借りられない?それは共有されているから!
「ちょっとこのお店には来にくいな」と思った時はどうしていますか?
お店に支店があるなら別の支店に行けば気まずい思いをすることもありませんし、
同系統の別のお店にいけばいい、といった解決策が考えられますよね。
仮に自分の名前がブラックリストに載ってしまったとしても、こういったブラックリストはそのお店だけ、企業だけといったもので基本的には共有されるイメージはありません。
しかし銀行や消費者金融のカードローンで言えば、この理論?は通じません。
こういった「ブラック」な情報は共有されるため、先ほど触れた通り全ての銀行や消費者金融でお金を借りられなくなってしまうんです。
とはいえ、どうやって情報を共有しているのか気になるところだと思います。
ブラックとはいえ個人情報のようなもの。そんなものを共有するなんて個人情報保護の観点からするとイケナイことなのでは?
そんな風に思う方がいても不思議ではないでしょう。
でも、個人情報保護の観点からみても問題はありません。申し込みの際に個人情報についての規約があり、「信用情報として登録される」ことに同意しているからなんです。
金融関係の会社で共有される「信用情報」とは?
いきなり出てきた、「信用情報」という単語。
これはカードローンを利用する上で必須といえる情報です。
今まで自分がどこでお金を借りたか、申し込んだか、そして返済状況はどうなっているのか、クレジットカードの利用状況…といったような
その人個人のお金の流れが把握出来るような情報がつまったものになっています。
こういったお金の情報に加えて基本的な個人情報もプラスされたもの、それが信用情報です。
日本には3つの信用情報機関がある
日本には、
- 全国銀行個人信用情報センター
- シー・アイ・シー
- 日本信用情報機構
という3つの個人融資に対する信用情報が集まっている機関があります。(商業ではまた別の機関があります)
全ての金融に関わる会社(銀行、消費者金融、クレジットカード発行会社など)はこの3つのうちいずれか、基本的には複数の会社の会員や加盟員となっており、
情報の登録及び閲覧が出来るようになっているんです。
情報はその機関の会員であれば自分の顧客じゃなくとも閲覧することが可能ですので、自分の銀行にカードローンの申し込みがきた場合、既に情報が登録されていないか調べます。
こういった信用情報をチェックするのも審査の項目の一つになっているんですよ。
また、この3つの信用情報機関は「CRIN」という交流情報として一部の情報を共有します。
後に説明しますが「異動・事故情報」及び「本人申告情報(一部)」が更新された・発生した際に一定の期間加盟していない機関の情報であっても閲覧することが出来ます。
しかしシー・アイ・シーに加盟している会社の利用者に事故が発生した際、CRINによって共有され、自分は加盟していないシー・アイ・シーの情報でも一定期間閲覧することが可能になります。
信用情報に「事故」あるいは「異動」があるとブラックに
この信用情報には個人情報や借り入れ履歴などの他に、会社が登録できる部分があります。
その中のひとつが「事故(異動)情報」。
これは延滞や自己破産など、何かしらの理由でお金を返済できなくなった・していないという人に対して登録される情報です。
他にも種類はありますが、この情報が登録されていれば確実にブラックになってしまう、と考えてOKです。
自分の信用情報は本人であれば請求することが可能なので、「自分の信用情報ってどうなってるの?」と
疑問に思った方は、一度請求してみるといいでしょう。
普通ならブラックにならない?「ブラック」になる理由とは
ブラック扱いになるのは、「事故(異動)情報」が信用情報に登録されるから…という点はわかりました。
しかし、それ以外にもブラックになってしまう可能性がある事例もありますし、
「自分は大丈夫だろう」と思っていたら知らない間にブラックだった!なんてこともないとは言えません。
普通に正しく利用していればブラックになることはない、と断言できます。
とはいえ、どういうことをすればブラックになってしまうのか…というのは気になるポイントだと思います。
ここでは、どうしてブラックになってしまうのか?という「ブラック」になる理由について解説したいと思います。(こちらもご参考に→ブラックokのキャッシングはあるの?)
理由その1:返済を行わない
ブラックになってしまう理由1つ目は、返済を行わない、つまり「延滞」している状況です。
ひとくちに延滞といっても1日の延滞と1週間の延滞、1ヶ月の延滞…と、延滞している期間によって悪質さは変わってきます。
完済までのあいだに1日の延滞を1回だけしてしまった、という程度であれば見逃してくれる可能性はあります。
しかし毎月1週間以上延滞をする、数ヶ月返済を行っていない…このような状況であれば、
信用情報に「延滞中」と登録されてしまう可能性は非常に高いです。
特に後者の、一定期間以上延滞している場合はほぼ確実に信用情報に登録されるといっていいでしょう。
延滞として信用情報に登録されるラインの目安は30日~60日程度とされていますが、借り入れ先の会社(銀行)の判断で変わりますので、一概には言えません。
理由その2:代位弁済を行った
代位弁済、という言葉に聞きなれない方も多いと思いますので簡単に説明すると、
銀行や消費者金融のカードローンを利用してお金を借りている人が、返済できなくなった場合に行われること…が代位弁済です。
住宅ローンなどで、「保証人」が必要な場合がありますよね。この保証人は、もし借り主がローンを返済出来なくなったら代わりに支払ってもらう人のことを指します。
カードローンは「保証人不要」というのが一般的なシステムですが、保証人の位置付けがないわけではないんです。
実は、カードローンは保証会社が保証人の代わりになっています。
消費者金融の場合同じ会社、銀行のカードローンの場合はグループの消費者金融が保証会社となっています。
(例えば三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」の保証会社は傘下グループである消費者金融の「アコム」です)
バンクイックでお金を借りている人が返済できなくなった場合、アコムが代わりに弁済(残金の返済)をバンクイックに対して行い、
アコムが借り主に対して弁済した分を請求することが出来るようになる…これが代位弁済の仕組みです。
多くは延滞の延長線上で行われますが、結局こちらも返済ができていないことには変わりがないので「ブラック」扱いとなるわけです。
理由その3:債務整理を行った
お金をどうしても返済できなくなった…なので
- カードローン会社と交渉して返済金額のうち利息分だけでも減らしたい
- 借金を全てチャラにしてしまいたい
といった時に取る方法が債務整理です。
カードローン会社(銀行など)と交渉し、返済金額を減らすことが出来るのが「任意整理」、借金をチャラにする分リスクもあるのが「自己破産」です。
前者は民事(裁判所がかかわることは基本的にない)ですが、自己破産は裁判所の判断を仰がなければいけない、という違いがありますがいずれも債務整理というカテゴリの中にあります。
こちらも結果はどうであれ、結局「お金を返済することが出来なかった」ということですので、「ブラック」扱いとなってしかるべき…というわけです。
理由4:別のところで延滞していた
理由1で延滞が理由でブラックになる、ということを説明しました。そしてまた延滞が理由です。
これは、カードローンの延滞ではなく、他の延滞が理由になるということです。
例えばクレジットカードを持っていて、そのカードで何かショッピングをしたとしましょう。
引き落とし月にその金額が口座から自動的に引き落とされるわけですが、口座の残額が足りなかった場合引き落とすことが出来ません。
基本は引き落とせなかったことに対して連絡などがいきますが、それを無視したり気付かずに返済できないということになっていた場合、
延滞しているのと同じことになってしまいます。
他には携帯電話を割賦(分割払い)で購入し、毎月の電話料金とともに引き落としや支払いを行っている場合、こちらも延滞すれば同様にブラック扱いになる可能性があります。
他のことが理由でブラックになってしまったとしても、カードローンの利用に影響が出ますので注意が必要です。
理由5:カードローンの申し込みを一度にしすぎた
これは他の理由に比べると軽いもの、といってもいいブラックです。
ブラックに程度があるのか?と聞かれるとちょっとむずかしいのですが、明らかにこの理由でのブラックは「軽い」といえるんです。
カードローンを申し込む時、
「どこがいいかわからないから、とりあえず全部申し込んでみて一番条件がよかったところと契約しよう!」
とついつい考えてしまうこと、あるんじゃないでしょうか?
一見この方法は正しいように見えます。誰だって一番条件がいいところでお金を借りたいですよね。
でも実はこの方法でブラックになってしまうんです…。
通称「申し込みブラック」と言われているこのブラックは、お金を延滞したとか返済しなかったというような悪質なものではなく、
「短期間に一定数以上のカードローンやクレジットカードに申し込んだ」ことが理由でなってしまうものなんです。
短期間といいますが、1週間や2週間ではなく1ヶ月程度、一定数以上とは4~5社以上のことを大体指します。
なぜ申し込みだけでブラックになるかというと、一度に申し込むような行動は
「よっぽどお金が必要な状況に立たされているのではないか!?これは警戒しないと!」
と思われてしまうんですね。切羽詰まっているように見えてしまうので、慎重になってしまうというわけです。
「ブラック」になっても一生利用不可…とはならない
もしカードローンの利用が原因でブラックになってしまったら、住宅ローンや車のローン、クレジットカードの新規作成…これらもほぼ不可能になります。
今まで利用していたクレジットカードも利用停止になるなど、新規だけでなく継続中・利用中のものも使えなくなります。
お金を借りるようなものは全て利用できなくなるといっても過言ではないでしょう。
理由があるとはいえ、かなり厳しい状態になってしまうことはおわかりだと思います。
でも、一生これが続く…ということはありません。条件を満たすことが出来ればブラックから脱することも出来るんです。
信用情報に「ブラック」の情報が載るのは一定期間のみ
そうなんです。信用情報に「ブラック」(事故情報・異動情報・延滞など)として載るのは一定期間のみなんです。
逆にいうと、その期間をすぎればブラック扱いではなくなり、再度カードローンなどを利用することが出来るようになる…というわけです。
これは自己破産であっても、延滞であっても、はたまた申し込みブラックであっても同様です。
しかし注意するべきといいますか、クリアするべき条件があります。
それは「その状態が解消される」こと。
つまり、延滞でブラックになった人は延滞が解消されない限りブラックが消えることはありません。
延滞を解消して(延滞分を返済して)初めてブラックを脱却できるチャンスが出てくるんです。
なので「とりあえずブラックになったけど放っておけば大丈夫」ということにはなりません。
また、それぞれの信用情報機関によってブラックとしての情報が残る期間が違います。
機関別!どの情報がどのくらい残るかをチェック
先ほど信用情報のところで、日本においては(個人向け融資では)3つの信用情報機関があると説明しました。
それぞれの信用情報機関において、情報が残る期間、つまりブラックが解消されるまでの期間が違います。
もう解消されているだろうから大丈夫だろう…と思ったら実はまだ情報が残っていた!なんてこともあるかもしれません。
それぞれ表にしてまとめましたので、どのくらいの期間登録されているのか見てみましょう。
機関名 | 延滞 | 代位弁済 | 任意整理 | 自己破産 | 申し込み情報 |
---|---|---|---|---|---|
全国銀行個人 信用情報センター |
5年 | 5年 | 5年 | 10年 | 6ヶ月 |
日本信用情報機構 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 6ヶ月 |
シー・アイ・シー | 1年 | 5年 | 5年 | 5年 | 6ヶ月 |
いずれもその状態が解消されてから、という前提ですので例えば延滞の場合、延滞中はずっと「延滞」の情報が残っている、つまりブラックのままということになります。
延滞が解消されてから5年間その情報が残る(ブラック期間が残る)わけですね。
目を引くのは申込情報についての保存期間の短さかと思います。
これは申し込みブラックに関係があるもので、仮に申し込みブラックになってしまったとしても半年間で申し込みをした情報は消去されるので
情報が消去されたら再度申し込みをすれば、スムーズに借り入れを行うことが出来るでしょう。
自己破産に関しては全国銀行個人信用情報センターが10年間と非常に長期間の情報の保存を行っています。
この機関は銀行であれば必ずといっていいほど会員になっている機関ですので、
銀行でのカードローンを再度利用したい、銀行で住宅ローンを考えている方が自己破産した場合、10年間は利用できないと思いましょう。
「ブラック」状態でも借りられるがハイリスクは覚悟して
ブラックではお金が借りられないのが基本です。しかし、現在ブラックまっただ中!という方でもお金が絶対に借りられない、というわけではないんです。
審査基準はそれぞれの会社によって違いますし、同じ環境の人でも利用できる金額が変わることだってあります。
それと同様に、ブラック状態であってもお金が借りられる場合もあるんです。
個人経営の街金と言われるところなら可能性あり
ブラックでも借りることが出来るところ…というと、やはり個人経営の小さな消費者金融が一番最初の候補です。
大手のカードローンは審査などもまず機械的に行い、その後オペレーターが細かく審査をしていく形になりますので
ブラックの場合は、最初の書類審査で落とされる可能性がかなり高いです。
大手でもブラックなのに借りることが出来た!という人がいますので、ブラックでも最初の審査を通過できれば借りられるのかもしれませんが、非常にリスクが高いことは間違いありません。
そもそも申し込みブラックは仕方ないとしても、ブラックの人がお金を借りたいということ自体がすでにハイリスクではあるのですが
その中でもリスクを最小限に留めるなら、個人経営でしっかりと事情を聞いた上で借り入れを判断してくれるような小規模のところがいいですね。
もちろん断られることが前提とはなりますが、きちんとした事情があるのなら聞き入れてくれるところもあるかもしれません。
もちろんヤミ金はリスクが高すぎるのでおすすめしない
ブラックでもある程度簡単にお金を借りることが出来るのは、違った意味でブラックなヤミ金でしょう。
もちろんこちらはリスクが高すぎるので絶対におすすめしません。
ブラックになる理由は色々ありますが、多くは返済が出来なかったから延滞し、そしてブラックになってしまったというケースが多いです。
そしてそのようなケースの方がヤミ金でお金を借りても、適性の範囲内の金利でも返済が難しかった人がさらに金利が上がったヤミ金でお金を借りて果たして返済出来るかどうか?非常に疑問です。
借りることが出来たとしても返済の負担は今まで以上になりますし、返済出来なくなった場合トラブルに発展する可能性もあります。
最終的に自己破産するしかないほど追い詰められてしまう、なんてことがないように
基本は「ブラックの時にはおとなしくお金を借りないようにする」ことが一番ですね。
正しい利用をしていれば大丈夫!不安になりすぎないのが大事
当たり前のことですが、正しくカードローンを利用していれば知らないうちにブラックになってしまう、ということはありません。
(とはいえブラックになる理由4のように、他のカードローンやクレジットカードでの延滞などがあるとブラックにはなってしまいますが、カードローンが原因でブラックになることはありません)
「この行動をしたらもしかしたらブラックになってしまうかも?」
「数時間返済が遅れてしまった…もうブラックかも」
と細かく不安になることはありません。ブラックになってしまう行動は限られていますし、
返済がどうしても間に合わないときには事前に連絡を入れることで返済を待ってくれたり、返済額を調整してくれます。
どうしても不安なら、各信用情報機関に自分の情報を開示請求し、どのような状態になっているのか見てみましょう。
ほとんどがブラックになっている人はいないはずです。
とはいえ、気を抜いているとふとしたときにブラックになってしまう可能性もあります。きちんと節度を持った利用は忘れないようにしましょう。
【参考ページはこちら】
申込ブラックってどういうこと?